「無言館のさかみち」の原作の『「無言館」への旅』には、野見山氏と窪島氏が戦没画学生の千葉四郎さんの生家がある弘前に行き、吉井酒造を訪ねる場面が出てきます。
今年の6月に秋田・青森を旅行したときに吉井酒造を訪ねました。
千葉四郎の姪御さんの『吉井千代子さんが経営する酒造会社は、弘前駅前のロータリーをすぐよこに入ったところにあった。』
この文章を頼りに、弘前駅前を歩いて探すと「吉井酒造株式会社」という標識が見つかりました。
『吉井さんの会社は有名な地元の酒「吉野桜」の醸造元である。』
この文章から、今も盛んに醸造されており、出来れば「吉野桜」を買って帰りたいと思っていましたが、 会社の事務所らしい建物には人の出入りがなく、酒造りはもう行っていないようでした。
事務所の建物 |
吉井酒造の全景 |
吉井酒造の広い敷地 |
広い敷地に大きな倉庫が残っており、醸造元として繁盛していたことがしのばれます。 それだけに、よけい月日の移り変わりを感じました。
後で調べてみると、この敷地はすでに弘前市が取得しており、レンガつくりの建物や倉庫をいかした活用方法を検討中とのことでした。
「吉井酒造」の建物とともに、千葉四郎さんは消えてしまうのでしょうか。
「山のホテル」へ
野見山氏と窪島氏は、千葉四郎さんの遺された作品を見たあと、嶽温泉の「山のホテル」に案内されます。
二人はこのホテルに宿泊し、面白いやり取りがあります。
弘前駅前から、嶽温泉行のバスに乗り、私も「山のホテル」に宿泊しました。
弘南バスで嶽温泉へ |
嶽温泉バス停 |
「山のホテル」 |
「山のホテル」の宿泊室 |
青森ヒバの湯船といい湯でゆっくりしました。
フロントの方に「吉井酒造」のことを聞いてみ見ましたが、あまりわからないとのことでした。
青森の行く先々の売店でも「吉野桜」を探しましたが、見つかりませんでした。
「四郎さん、本当に消えてしまった。」
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